会員リレーコラム


「グローバルな観点を持ちながら、地域に密着したアクションを」を合言葉に、当会会員はそれぞれの地域で、それぞれの立場で、建設業を通じて社会基盤整備のお手伝いをさせていただきながら、同時に、地域づくり活動も積極的に行っております。

こちらでは、そうした萌志会会員の手記によります「会員リレーコラム」を毎月一回お送りいたします。第四回目は、当会監事 原田 欣典(興北建設(株) / 代表取締役社長)から。


会員リレーコラム第4回

+++日本の耐震補強政策について +++


原 田 欣 典


 最近、テレビを見ていると地震速報が頻繁に流れるように感じます。今年の7月にも新潟県中越沖で震度6強という大きな地震が発生したのは記憶に新しいところです。この地震による被害は、人的被害が約2000人、住宅被害で約3万8000棟、被害総額は約1兆5000億円にものぼるそうです。留萌市の平成19年度の全会計予算が約300億円ですので、実に50年分の予算が一瞬にして失われた計算になります。あらためて地震による被害の大きさを考えさせられます。

 一般的に地震発生のメカニズムは、地球の表面を覆っているいくつかのプレート(岩板)がお互い衝突し合う時に反発することで発生すると言われています。ほとんどの地震はプレートの境界付近で発生しているそうで、実際、震源地の分布を見るとプレートの境界線付近に集中しています。日本列島の付近には4つのプレートが存在しており、最近10年間の統計では世界中で発生したマグニチュード6以上の地震の2割が日本周辺で発生しているとのことです。つまり、日本のどこにいても地震の被害にあう可能性があるということです。

 日本はこれだけ地震の多い国ですから、地震対策として予知による被害軽減について長く研究してきました。しかし、「○月△日▽時に○×で震度▽の地震が発生します。」というような天気予報ならぬ地震予報は、科学技術の進んだ現代においても実現には至っていません。一方で、予防による被害軽減についても研究が進められ、耐震技術については世界トップクラスの水準とも言われています。費用対効果から考えると予知よりも予防の方が効率的なのかもしれません。

 転ばぬ先の杖ではないですが、近年住宅や構造物の耐震補強の必要性が高まって来ています。国土交通省によると平成15年の推計値では全国にある住宅約4700万戸の内、耐震性を満たす住宅は全体の約75%にとどまり、のこりの約25%、約1150万戸の住宅については大きな地震が発生すると倒壊する可能性があると言うのです。国は今後10年間で耐震化率を約90%まで引き上げることを目標としていますが、日本に住んでいる以上いつ地震が起きるかわからないのですから、早急に耐震化率が100%になるような政策を実行してもらいたいものです。



                       
                                   萌志会監事 原田 欣典







Copyright (C) 2005 HOUSHIKAI All Rights Reserved.