会員リレーコラム


「グローバルな観点を持ちながら、地域に密着したアクションを」を合言葉に、当会会員はそれぞれの地域で、それぞれの立場で、建設業を通じて社会基盤整備のお手伝いをさせていただきながら、同時に、地域づくり活動も積極的に行っております。

こちらでは、そうした萌志会会員の手記によります「会員リレーコラム」を毎月一回お送りいたします。第三回目は、当会副会長 堀松 秀樹(三協建設(株)代表取締役社長)から。


会員リレーコラム第3回

+++異体同心+++

堀松 秀樹


 私ども土建屋は、新年度を向かえる4月を過ぎると「安全祈願」なるものを行い、全社員・協力会社が一同に介し、1年間の工事施工に対し無事故、無災害を決意も新たに祈念します。当社はお寺の住職に安全祈願を依頼し、祈願の後は住職の説教を頂くという形式で毎年行っておりました。何年の事かは忘れましたが、その「安全祈願」の席上で住職が話された『異体同心』という言葉についてお話します。

 この言葉は、日蓮がある人に宛てた手紙が由来で、『異体同心なれば万事を成ず』と続き、『同体異心なれば諸事叶う事なし』という内容が書かれた中の一節に記されています。同じ目的の元、集まった兵は、たとえその数が数千でも戦いに勝利し、頭数だけで寄せ集められた兵はそれが数万であっても戦いに滅びてしまう。という意味らしく、住職は、『ここにおられる皆さん一人一人の体は別々なものなのだけれども、進む方向、心を一つにすれば計り知れない力が生まれ、どんな目標にも向かうことができ、やがてはその目標も達成できるのだ。』と話されました。

 例えば、日本ハムファイターズの優勝。新庄選手の引退発表後、各選手全員の心に優勝という目標が芽生えたに違いありません。逆に、燃え上がる本能寺で信長の首を取る事ができなかった『同体異心』が光秀の失敗だったとも思います。光秀率いる1万数千の兵ほとんどが、信長の顔を知らなかったと言う説もあり、全ての兵に信長の顔を理解させておけば、信長の首は灰に変わる事なく、光秀の野望も叶っていただろうと思います。

 私は、厳しい経済情勢が続く昨今、我が業界の激変も留まるところを知りません。そんな激流の中を同じ気持ちを持ち、進み続ける難しさを改めて痛感しています。今もこれからも光秀の失敗を教訓にして、住職の『異体同心』を忘れることなく、社業発展は元よりそれぞれの幸福の為、トップダウンと意識の改革・統一を図り、同体異心に陥ることなく、全社員で目的に進む努力を忘れずにいようと思います。




                       
                                   萌志会副会長 堀松 秀樹







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