会員リレーコラム


「グローバルな観点を持ちながら、地域に密着したアクションを」を合言葉に、当会会員はそれぞれの地域で、それぞれの立場で、建設業を通じて社会基盤整備のお手伝いをさせていただきながら、同時に、地域づくり活動も積極的に行っております。

こちらでは、そうした萌志会会員の手記によります「会員リレーコラム」を毎月一回お送りいたします。第一回目は、当会副会長 鳥邊陽二(加地建設(株)取締役社長)から。


会員リレーコラム第1回

+++子供の教育について+++

鳥邊陽二


 平成十九年度も5月を終え学校生活、一学期も後、少しで夏休みを迎えようとしています。自分も社会に出、早や二十八年を過ぎ昔と大きく変わった部分とし、週五日制導入の授業になった事ではないかと感じております。
 昨今、国による義務教育費国庫負担金が、国と地方の税財政改革(三位一体改革)の最大の焦点になっています。補助金削減、税源移譲については、色々議論のあるところでしょうが、私が最も関心を寄せるのは、義務教育の内容に関する改革です。ゆとり教育が導入されて四年が経過しましたが、期待どおりの成果は上がっていないようです。過去に公表された国際的な学力調査の結果などから、子供たちの学力低下傾向が見られ、ゆとり教育がその元凶であるとの指摘を受けるに至っています。
 文部科学省所管の中央教育審議会では、過去に義務教育特別部会を設置して、義務教育改革について議論を重ねています。ゆとり教育については、その理念や目標に誤りはないが、その狙いが十分に達成されているか、必要な手立てが十分に講じられているか、そこに課題があるのではないでしょうか。
 その理念とは、「知識や技術を詰め込むのではなく、基本的な知識や技能をしっかりと身に付けさせ、それを活用しながら自ら学び自ら考える力などの『生きる力』をはぐくむ」というものです。義務教育は、六歳から十五歳までの高々九年間です。ドッグ・イヤーを生きる私たちにとって、生涯学習は欠かせませんので、この理念に疑問を挟む余地はないのではないと思います。
 では、どのような改革が必要なのか?既に色々と議論されていますが、その中でも、「自然体験、職場体験、就業体験、奉仕体験などの体験活動を計画的・体系的に推進する必要がある」との主張は、大いに共感させられます。小学校から大学まで、社会人として一人前に生産活動に携わるための準備期間と位置づけられますが、どうも実態は、就業するまでの猶予期間になっているように思えてなりません。そのような風潮が、ニートやフリーターにつながっているのではないでしょうか。子供の頃から、「社会の一員として生きる」ことを実体験させ、具体的な目標を持てるようにし、そのために為すべきこと知らしめることが、『生きる力』をはぐくむことにつながると思います。
 このような施策は、学校だけに任せていては実現できません。家庭と地域社会が学校と一体となって取組む必要があります。そのためには、広く国民の理解を得る必要があるでしょう。現在は、どちらかというと年金問題の方に国民の関心が集まっているように思えますが、実は教育改革の方が遥かに重要だと思います。何故ならば、年金問題は、直接的には配分の議論ですが、教育問題は明らかにこれからの世代の生産性向上の議論だからです。今後、おおいに国民的議論に発展することを期待したいと思います。



                             鳥邊陽二
                                    萌志会副会長 鳥邊陽二







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